帯状疱疹の予防

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帯状疱疹の予防

帯状疱疹の予防

帯状疱疹後神経痛や後遺症を防ぐためには、帯状疱疹そのものを予防することが1番です。では帯状疱疹を予防することはできるのでしょうか?

 

実際のところ帯状疱疹を完全に防ぐことは難しいと言わざるを得ません。私たちはほぼ全員が幼少期に水痘(みずぼうそう)にかかった結果、自分たちの神経に帯状疱疹・水痘ウイルス(帯状疱疹と水痘のウイルスは全く同じものです)を潜ませています。何らかの原因で免疫力が低下すると、神経に潜んでいた帯状疱疹ウイルスが暴れだして帯状疱疹が起こるのです。

 

それでは免疫力を落とさない工夫をしていれば帯状疱疹を予防することができるのでしょうか?免疫力を維持する方法として健康的な生活、すなわち十分な睡眠と栄養、適度な運動などを思い浮かべる方も多いでしょう。しかしながらこれらは無意味ではないものの、帯状疱疹の予防には十分ではありません。

 

 

免疫力を保つのが難しい理由

身体の免疫力を保つことが難しい理由の1つ目は、加齢とともに老化現象として免疫力が徐々に衰えていくからです。個人差はありますが、一般的に免疫力は30代をピークに徐々に落ちていきます。加齢にあらがうことはできません。実際に高齢になるほど帯状疱疹をわずらうリスクは増加していきます。「高齢」と聞くと老人をイメージされる方がおられるかもしれませんが、しかし50歳以降では3人に1人が帯状疱疹にかかると言われています。「まだまだ自分は若いから関係ない」とは思わない方が良いでしょう。

 

免疫力をキープすることが難しい理由の2つ目は、疲労やストレスの蓄積でも免疫力は低下するからです。いつも元気な方でも、一時的には免疫力が落ちることがあることを知っておいてください。帯状疱疹は10代の若い世代でも珍しくありません。その理由は、学業やクラブ活動で疲れが溜まるからではないかと考えられています。実際のところ、決算期や12月下旬など忙しい時期に帯状疱疹をわずらって来院される患者さんは少なくないのです。

 

さらに体調を崩しても免疫力は弱ります。例えば風邪を引く、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症にかかるなどです。悪性腫瘍(がん)をわずらった場合や、化学療法(いわゆる抗がん剤)や放射線照射などがんの治療によって免疫力が低下するために帯状疱疹が起こる場合もあります。

 

生涯を通して疲れやストレスを溜めることがなく、風邪や新型コロナウイルスにも一切かからず、がんにもならない。そのようなことは、どんなに睡眠や栄養、運動に気を配っても現実的ではないでしょう。

帯状疱疹ワクチンについて

帯状疱疹ワクチンについて

わが国では2016年から水痘ワクチンを50歳以上の方に帯状疱疹ワクチンとして使えるようになりました。帯状疱疹ワクチンを接種すると、帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を増強させることができるのです。ワクチン接種により免疫力が上がるので、疲労や加齢など免疫力が下がるコンディションであっても帯状疱疹を起こさずにすみます。

 

ただし帯状疱疹ワクチンで帯状疱疹を100%予防できるわけではありません。ワクチンは発症した際の症状を和らげてくれるのです。その結果、帯状疱疹後神経痛やさまざまな後遺症に悩むリスクを減らせます。こういった効果は、先行して帯状疱疹ワクチンが認可されていたアメリカで実証されました。しかも1度ワクチンを接種すれば、5~8年程度は効果が持続します。そのため現時点では、帯状疱疹ワクチンの接種が最も効果が高い帯状疱疹の予防法と言えるでしょう。

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